一般社団法人福島県交通安全協会

反射材について

反射材の原理

反射材は、再帰反射という性質をもつ素材です。再帰反射とは、普通の反射と異なり光がどのような方向から当たっても光源に向かってそのまま反射するように光学的に工夫した反射方法です。

これを身に付けておりますと、車のヘッドライトの光が当たると、その光は、光源である自動車に向かってそのまま反射されます。このため、本人にはその効果を確認することが出来ませんが、ドライバーからは、非常によく光って見えるわけです。

反射材は、大きく分けてガラスビーズタイプ、プリズムタイプがあります。

夜間においての歩行者の視認性と車の停止距離について

夜間車のヘッドライトを下向きにした状態で歩行者の見える距離は、着ている衣服の色によって、25メートルから40メートルとされております。一方、車が歩行者を発見してとまれるまでの距離は、例えば時速60キロメートルで44メートルです。したがってこの距離では、歩行者に気が付いてブレーキを踏んでも間に合わないという結果となってしまいます。

全国反射材普及促進協議会が認定し、全日本交通安全協会が推薦した反射材を身につけた場合、最低でも約57メートルの視認距離ですので、時速60キロメートルの車も歩行者の手前で停まることができます。

CHECK

併せて、反射材を活用しましょう【PDF】をお読みください。

「蛍光」、「夜光」、「反射」の区別

区分	組成	用途	特徴
蛍光	有機（蛍光塗料、蛍光染料）	蛍光マーカペン、安全標識類、広告資材	鮮明な色彩昼間の太陽光や蛍光灯等のもとで蛍光を発するため、光輝性のある鮮明な色を呈する。残光性はないので、暗いところでは光らない。
夜光（蓄光性）	無機（硫化亜鉛、硫化カルシウム）	目覚まし時計の文字盤、消防標識（非常口）	淡黄緑色の光昼間の太陽光や蛍光灯等の光を吸収して蓄え、残光性があるので暗所で短時間光る。
反射	無機（微小硝子球、レンズ等）	交通標識、交通安全用品、保安用品	再帰性反射光車のヘッドライトや懐中電灯などで光る。硝子球等によって光を入射方向に反射して光る。